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沢グルメ

Author:沢グルメ
川・花・こころで遊びましょう☆
■福岡県在住(♂)

■機 材:
・PENTAX K10D
・PENTAX istDS
■レンズ:
*smc PENTAX-FA 100-300mm
F/4.7-5.8
*smc PENTAX FA 77mm F/1.8
Limited
*smc PENTAX-A 50mm F/1.7
*smc PENTAX-FA 35mm F/2.0
*smc PENTAX-FA 28-80mm
F/3.5-4.7
*Tamron 90mm Macro F2.8
*SIGMA 28mm F/2.8
*SIGMA 18-200mm DC
F/3.5-6.3
■COMPACT :
・PENTAX Optio W60 (10MEGA)
・PENTAX Optio W10 (6MEGA)
・PENTAX ESPIO 24EW(35mm)

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ホバリング
袋小路のどん詰りにある自宅のアプローチは緩やかに曲がるスロープとなっていて、いつも登りあがった
スペースの正面にあるブロック塀に前バンパーがぎりぎり当たる際まで車を寄せる。長い運転明けの
倦怠感は濡れた綿のシャツのように嵩を増してベットリと全身に癒着し剥れないのだけど覚醒した神経
が目を冴えさせているようだ。
車を降りた目の先には小さな里山を取り崩した跡地に雑木林が茂っていて今では立派な林を形成している。
その手前に一株ピンク色の花を咲かせたツツジ・・5月頭としては特に珍しい風景では無いが何となく
ツツジの方に近づいてみると細長く延びた庭全体に植えられてあるツツジが見事に満開となっていて、
ピンク・朱色・白色・斑模様に緋が差したような色合い・の花が著名な日本画家の作品のように共艶
している。午前中のぼやけた空気感に極めて薄いベールをかけたような霞が、咲き誇る満開のツツジを
一層夢想的に見せているようだ。
「庭先でこんなに一斉にツツジが満開になる事があったかな」・・晴天無風、穏やかに晴れ渡った太陽の
陽射しの中に浮かぶ埃の粒に包まれていると、今目の前にある風景・不安と暗闇の世界から隔離された
これが現実なのか、ここ数日間は夢じゃないのか。今と過去の境目で道に迷ってしまったような感覚が
放射線のように脳内を透過して行く。
とても言い表せない不思議な感覚で咲き誇る夢のような風景を無防備に、ただ眺めるしかなかった。


人間は忘れる動物であって取引をする動物でもある・・過去の偉人たちは言う。全ての人間が忘れる事を
出来なかったら人間社会は機能しないだろうと都合よく考えるのだが、事実そうしないと発狂してしまう
だろう。人間の「ため息」には限りがあって規定数を超えるとため息すら出なくなるんじゃないか。。と
最近空想することがある。ついて出るため息に何かの代償が得られるとすればそれは忘却へのチケット
じゃないだろうか。一つつくため息で減った余白に「忘却」を埋め込み、減ったため息の分だけ忘却の
チケットが満たされて行くシステムなのだが、これほど割に合わない取引は無い。取引中止だ。

人の時間的感覚はいとも容易く狂わされる。満開のツツジの花園はつい2~3日前の出来事のように今
でも実感するのだけど今、中庭を通ってみてもそこにはツツジの面影も、朽ちた花びらさえも無い。
青々と茂ったつつじの葉のみが占拠するこの風景は、確実に時が動いていた事の証明なのだ。
代わりに雑木林の中にはハルジオンの白い花が群生していた。いつからこんな所に白い花畑が出来
ていたんだろう・・と思ったのだけど、つい数日前も同じような事を考えてたような気がした・・・
いや夢だったかな。
ありがとう、もう言わんよ。これが最初で最後。あの満開ツツジの頃まで時間を戻せとか、帰って来い
とか姿を見せてとか、叫んだり嗚咽もしないようにする。
2階から眺める変哲の無い景色の中にしばしばクマンバチが視線の高さにホバリングしている事がある。
数十センチほど移動しながらホバリングを続ける彼は、ふと大きくその場を離れる瞬間があるのだが、
十数秒後には元の場所に戻り律儀にホバリングを続行する。この行為は彼にとってとても重要な意味を
持つのであろう。その日もハルジオンの白い花畑の上空にクマンバチが空中に留まっていたのだが、
そうだあの日も満開のツツジの上空にクマンバチが居たような記憶があるが、これも夢だったかな。

違う違う・なんて事だ、ぼんやり空想なんかしてる場合じゃない、ここは大岩壁の途中じゃないか!
視線の先をクライマーが岩壁を攀じ登っている。彼を確保している手に汗が滲み、両隣にいる仲間も
皆、先頭クライマーの指先の動き、足の運びに注目している。
そして今、区切りの終了点に到達した証の声がかかった「ビレイ解除!」僕らは皆笑顔だ。隣に居る
クライマーも安堵の表情で穏やかに何かしゃべっている。僕たちはそこに、彼の登った岩壁のルート
を見定めて登る準備をしている。穏やかな会話・時が流れていてこれからのクライミングに期待で
胸もいっぱいになる。厳しくて充実したピッチ、僕らもそこに登るんだ、時間がかかるかもしれな
いし、フリーで抜けれないかもしれないけど登る。しっかりビレイ頼んだぞ。
天空には容赦なく照り付ける太陽が逆光となって彼のシルエットを浮かび上がらせた。眩しいよ、
終了点から彼の優しい笑顔が降ってくる。大きく手を振ってこちらに呼びかける最中もずっと
絶え間なく眩しい笑顔が、本当に素敵な笑顔が降り注ぐ。コールはかかった。
僕らは皆笑顔だ。両隣、顔を見合わせて降り注いで来る方向を見上げる。

 「登ります!」

僕らと繋がったザイルがピンと張られる。


201106niwa.jpg



http://www1.bbiq.jp/sawa_gourmet/

*




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アウトドア | 2011/06/15(水) 18:01 | Trackback:(0) | Comments:(3)

笑顔でいきましょう。
みんなみんな心のザイルでつながっています。
2011/06/15 水 23:48:59 | URL | piroco #-編集

ホバリングの先には 
なにが見えてくるのでしょう

ハルジオン
いつも 心に咲かせています
大好きなお花です。。^^*
2011/06/16 木 08:50:58 | URL | 吟遊詩人 #-編集

>pirocoちゃん
そうですね。本当にそう思いますよ!
間違いなく繋がってます。いつも心に太陽、上を向いて行きましょう。


>吟遊詩人さん
ハルジオン、丁度今時分にアチコチで見かけますよね。
うちの地元の子供達はこの花を「アッカンベー花」と呼んでますよ。
花をつぶしすとアッカンベーに見えるんですって!
2011/06/19 日 14:11:24 | URL | 沢グルメ #-編集
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